あなたの悩みの種だったのですが、この上相続で争わなくて済むように、遺言を作っておきましょう。

うちの子供たちに限ってということは全く通用いたしません。
生前にもらったあなたからの援助についての不公平感があったり、それぞれの配偶者が口を出してきたりすると、相続で争いになることが多いです。

核家族化の時代ですが、息子夫婦が同居してくれている。
家や先祖代々の土地を相続させたいという思いがあるなら遺言を残しておいてください。
しかし、他の子供に対して不公平な遺言になる場合、その対応（例えば遺留分についての配慮）をお忘れなく。

相続人は配偶者だけではありません。
配偶者の親（親が亡くなっている場合は兄弟姉妹）も相続人になります。
残された配偶者があなたの親や兄弟姉妹と相続の話をしなければならなくなるのです。（遺言がなければ）
また、すでに配偶者が亡くなっている場合、相続人が非常に多くなっていることがあります。
この場合は、あなたが生前に特にお世話になった方に財産をお渡しする遺言を書いておいてください。

実質的に夫婦として生活してきたのに、あなたが亡くなると、パートナーは財産の相続ができません。家も預金も全部あなたの親（親が亡くなっている場合は兄弟姉妹）のものになってしまいます。（遺言がなければ）

自分たち夫婦が同居している自宅の土地建物は妻に、先祖代々の土地は長男が当然に相続するものだと思っていませんか？
不動産以外にある程度の財産がないと、遺言を作っておかないと他の相続人も不動産の相続を要求してきますよ。

子供以上に自分に良くしてくれたお嫁さんであっても、遺言がないとあなたの財産を渡せません。

今の奥さんと、今の奥さんとの間にできた子供だけでなく前の奥さんの子供も相続人です。
あなたが死んだら、前妻親子と今の妻子が遺産分割で話し合うのです。
たいてい話し合いできないと思います。

認知した子がいる場合、相続が難しくなりますので、遺言でご遺族の負担を軽くしてあげましょう。
また、事情があって生前に認知していない子を、遺言で認知するということもできます。

農業を経営している人は後継者に農地を相続させたいものですが、その思いを確実に実現するためには遺言が必要になります。
遺言がないと、後継者が農業を続けられなくなります。
農業以外の事業も同じです。
事業用の財産や、経営している会社の株式について遺言を書いておきましょう。

行方不明の人があると遺産分割の協議ができないので相続ができません。
遺言を作っておきましょう。