宅地の評価方法

「路線価方式」と「倍率方式」

宅地の評価方法は「路線価方式」と「倍率方式」があります。

  • 市街地   → 路線価方式
  • 市街地以外 → 倍率方式

具体的には「路線価図」や「評価倍率表」を使って評価します。

こちらの国税庁のホームページをご覧ください ⇒ http://www.rosenka.nta.go.jp/

基本的な評価方法

  • 路線価方式の宅地=路線価×面積
  • 倍率方式の宅地=固定資産税評価額×倍率

以上が宅地の価格の概算計算です。

さらに実際の宅地の状況に応じて各種の調整計算をします。

  路線価方式 倍率方式
適用する地域 市街地
(国税局長が路線価を定めている地域)
市街地以外
(国税局長が倍率表を定めている地域)
基本的な計算方法 路線価×面積 固定資産税評価額×倍率
宅地の状況に
応じて右のような
調整計算を
行います
奥行調整補正、側方路線影響加算、
二方路線影響加算、三方路線影響加算、
四方路線影響加算、
不整形地(三角地を含む)、
無道路地、間口狭小補正、
奥行長大補正、がけ地等
倍率方式の宅地は左記の各種調整は
適用しません。
大規模工場用地、私道の用に供されている宅地、広大地 文化財建造物の敷地、
貸宅地、貸家建付地

 

「路線価方式」を使う地域と「倍率方式」を使う地域

路線価方式

市街地にある宅地の評価方法です。

路線価×面積 の計算式で評価します。

一宮市 相生、赤見、朝日、あずら、一色町、石山町、泉、印田通、牛野通、大江、大浜、大宮、小栗町、起、音羽、神山、川田町、観音寺、観音町、神戸町、北浦町、北園通、貴船、貴船町、九品町、公園通、古金町、栄、桜、猿海道、三丹町、下川田町、下田、下沼町、昭和、城崎通、白旗通、新生、末広、杉戸町、住吉、せんい、大志、大正通、多加木、高畑町、寺島町、天王、殿町、中町、西出町、日光町、野口、羽衣、八幡、八町通、花池、浜町、東印田町、東島町、東出町、東両郷町、平島、富士、藤塚町、文京、平安、平和、別明町、北丹町、本町、本町通、真清田、松島町、松降、松降通、松山町、馬見塚、水落町、水附町、三ツ井、緑、南印田、南出町、宮地、宮西通、妙興寺、向山町、向山南、明治通、森本、柳戸町、両郷町、若竹、枠杁町、和光
浅野(一部)、一宮(一部)、乾町(一部)、今伊勢町(一部)、大赤見(一部)、奥町(一部)、開明(一部)、篭屋(一部)、苅安賀(一部)、木曽川町(一部)、北神明町(一部)、古見町(一部)、小信中島(一部)、三条(一部)、島崎(一部)、常願通(一部)、竹橋町(一部)、田島町(一部)、丹陽町(一部)、冨田(一部)、長島町(一部)、中島通(一部)、西五城(一部)、西島町(一部)、丹羽(一部)、東五城(一部)、深坪町(一部)、大和町(一部)
稲沢市 天池五反田町、駅前、北市場町、北市場本町、小沢、治郎丸古江町
朝府町(一部)、池部町(一部)、稲沢町(一部)、稲島(一部)、稲葉(一部)、大塚北(一部)、大塚町(一部)、下津(一部)、木全町(一部)、陸田(一部)、日下部(一部)
江南市 北野町、古知野町、野白町、藤ヶ丘
赤童子町(一部)、今市場町(一部)、後飛保町(一部)、大間町(一部)、小郷町(一部)、尾崎町(一部)、上奈良町(一部)、木賀(一部)、五明町(一部)、高屋町(一部)、中般若町(一部)、般若町(一部)、東野町(一部)、飛高町(一部)、布袋(一部)、前野町(一部)、前飛保町(一部)、松竹町(一部)、宮後町(一部)、村久野町(一部)、和田町(一部)
岩倉市 旭町、泉町、神野町、栄町、下本町、昭和町、新柳町、大山寺本町、大山寺元町、大地新町、中央町、中本町、東新町、本町、南新町、宮前町
石仏町(一部)、稲荷町(一部)、井上町(一部)、川井町(一部)、西市町(一部)、鈴井町(一部)、曽野町(一部)、大市場町(一部)、大山寺町(一部)、大地町(一部)、中野町(一部)、野寄町(一部)、東町(一部)、三ツ渕(一部)、八剱町(一部)

 

倍率方式

市街地以外(郊外)にある宅地の評価方法です。

 固定資産税評価額×倍率 の計算式で評価します。

一宮市 浅井町、大毛、小原町、上祖父江、北今、北小渕、北方町、小赤見、光明寺、笹野、佐千原、更屋敷、春明、定水寺、杉山、瀬部、高田、田所、玉野、千秋町、寺前町、時之島、富塚、西小原町、西大海道、西中野、西萩原、萩原町、蓮池、東加賀野井、南小渕、明地、祐久、柚木颪
浅野(一部)、一宮(一部)、乾町(一部)、今伊勢町(一部)、大赤見(一部)、奥町(一部)、開明(一部)、篭屋(一部)、苅安賀(一部)、木曽川町(一部)、北神明町(一部)、古見町(一部)、小信中島(一部)、三条(一部)、島崎(一部)、常願通(一部)、竹橋町(一部)、田島町(一部)、丹陽町(一部)、冨田(一部)、長島町(一部)、中島通(一部)、西五城(一部)、西島町(一部)、丹羽(一部)、東五城(一部)、深坪町(一部)、大和町(一部)
稲沢市 赤池、浅井町、天池(五反田町以外)、石橋、板葺町、井之口、井堀、一色、今村町、牛踏町、大塚南、大矢、奥田、片原一色町、北市場西町、北市場南町、北麻績町、北島、木全、子生和、込野町、幸町、坂田町、重本、島、清水、下屋、治郎丸(古江町以外)、千代、平、高重、竹腰、田代、附島町、中野、中之庄、長束町、七ツ寺町、西島、西溝口町、野崎町、生出、馬場、東緑町、氷室町、平野町、福島町、船橋町、平和町、法花寺町、堀田町、堀之内町、増田、緑町、南麻績町、目比町、梅須賀、矢合町、山口、横地、横野、六角堂西町
朝府町(一部)、池部町(一部)、稲沢町(一部)、稲島(一部)、稲葉(一部)、大塚北(一部)、大塚町(一部)、下津(一部)、木全町(一部)、陸田(一部)、日下部(一部)
江南市 石枕町、江森町、小杁町、大海道町、勝佐町、鹿子島町、北山町、草井町、河野町、小折、小脇町、山王町、慈光堂町、島宮町、曽本町、田代町、天王町、中奈良町、南山町、宮田、安良町、山尻町、寄木町、力長町
赤童子町(一部)、今市場町(一部)、後飛保町(一部)、大間町(一部)、小郷町(一部)、尾崎町(一部)、上奈良町(一部)、木賀(一部)、五明町(一部)、高屋町(一部)、中般若町(一部)、般若町(一部)、東野町(一部)、飛高町(一部)、布袋(一部)、前野町(一部)、前飛保町(一部)、松竹町(一部)、宮後町(一部)、村久野町(一部)、和田町(一部)
岩倉市 北島町、五条町
石仏町(一部)、稲荷町(一部)、井上町(一部)、川井町(一部)、西市町(一部)、鈴井町(一部)、曽野町(一部)、大市場町(一部)、大山寺町(一部)、大地町(一部)、中野町(一部)、野寄町(一部)、東町(一部)、三ツ渕(一部)、八剱町(一部)

 

宅地評価による調整事項

次に、実際の宅地の形や利用状況に応じて、下記のようないろいろな調整計算をします。

これによって、宅地の価格が増減しますので、大切な計算です。

宅地の評価にあたって調整等する事項 

宅地の状況 考え方 調整等
貸宅地 あなたが貸した宅地の上に、借りている人の建物が建っている場合、価格が安くなります。 借地権割合(30%~70%)の分が減額になります。
貸家建付地 アパートや店舗などを建てて賃貸経営している宅地は、価格が安くなります。 借地権割合(30%~70%)×借家権割合(30%)の分が減額になります。
私道の用に供
されている宅地
道路として利用している宅地は、価格が安くなります。 30%の減額となります。
また、不特定多数が通行する私道は評価額ゼロです。
大規模工場用地

5万㎡以上の一団の工場用地は、土地の形状等による調整にはなじまないので、単純な計算で評価します。
【一宮市】
一宮市高田大規模工場用地・豊田合成尾西工場
【稲沢市】
豊和工業稲沢工場・ソニーイーエムシーエス稲沢サイト・サカイナゴヤ、アラクス清州工場・祖父江町大規模工場用地・東レテキスタイル本社東海工場・豊田合成平和町工場
【江南市】
森永乳業中京工場
【大口町】
オークマ本社工場・トヨタ自動車大口部品センター

・倍率地域は固定資産税評価額×面積
・20万㎡以上の場合上記の 95%

広大地

一定面積以上の宅地は、次の理由で価格が安くなります。
・開発行為が必要なため、買い手は通常不動産業者になる。
・開発のために道路等のつぶれ地が発生する。
【面積の基準】
・三大都市圏 500㎡以上
・その他 1000㎡以上

当地方は「三大都市圏」です。
「500㎡以上」が適用されるのは
このうち「都市整備区域」

【一般的な判断の基準】
・大規模工場用地でないこと
・マンション適地でないこと
・周辺の宅地に比べて著しく広大
であること

・道路等のつぶれ地が生ずる開発が必要なこと

5000平方メートルまでの場合、次の広大地補正率を掛けます。
0.6-0.05×面積÷1000
【例】3000平方メートル→0.45
【例】5000平方メートル→0.35

5000平方メートル以上の場合は、原則として個別に評価しますが、0.35を適用することもできます。
もし0.35を適用できれば、評価額が3分の1近くにまで減額できるということです。
文化財建造物の用地 この地域の重要文化財
【一宮市】
妙興寺勅使門 
【稲沢市】
性海寺多宝塔・性海寺本堂及び宝塔・性海寺本堂及び宝塔・長光寺地蔵堂・尾張大国霊神社拝殿・尾張大国霊神社楼門・万徳寺多宝塔・万徳寺鎮守堂
【江南市】
曼陀羅寺書院・曼陀羅寺正堂
重要文化財の用地は70%減額、登録有形文化財、伝統的建造物の用地は30%の減額になります。
路線価方式の
宅地だけに
適用する調整
奥行価格補正 奥行きが浅かったり、深すぎたり
すると、使いづらいので価格が安くなります。
最大15%の減額となります
側方路線影響加算 正面と側方に道路がある場合、
角地ですので価格が高くなります。
加算率は1%~15%です。
二方路線影響加算 道路が表と裏に面している場合、
価格が高くなります。
加算率は2%~10%です。
三方路線影響加算、
四方路線影響加算
道路に面している部分が多いので、価格が高くなります。 正面・側方・裏面の路線価、奥行価格補正率、側方影響加算率、二方路線影響加算率をミックスして加算します。
不整形地 使いづらい形の土地なので、価格が安くなります。 地形に応じて最大40%の減額となり
ます。
無道路地 道路に面していないので、価格が
安くなります。
最大40%の減額となります。
間口が狭小や、
奥行きが長大な宅地
使いづらい形の土地なので、価格が安くなります。 間口が狭小な宅地は最大20%の減額、奥行が長大な宅地は最大10%の減額になります。
がけ地等 実際に利用するためには大規模な
造成工事が必要なため、価格が安くなります。
最大47%の減額になります。

 

土地の評価額がいくらになるかお知りになりたい方は、当センター(一宮相続遺言相談センター 0120-14-3782の無料相談にお越しください。その場で宅地の概算金額の計算をお知らせいたします。

 

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